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移住者インタビュー(矢代さん)

更新日:2024年9月11日更新 印刷ページ表示

矢代さん(愛知県から移住/2人家族)

「いつか農業をやりたい」という夢を、移住後に叶えた矢代さん。

自然豊かな松本市で、人間らしい生活ができていると語ってくれました。

矢代さん

▲矢代さん(スキー場にて)

Q. 松本市に移住するまでの経緯を教えてください。

大阪出身で、専門学校を卒業して就職するまで大阪です。新卒で入社した会社の転勤で、八王子、神戸、名古屋に行きました。都会ばっかりです。
名古屋にいたときに同じ会社で働いていた妻と結婚して、その後会社を退職して2019年の10月に松本市に移住しました。

​Q. ​移住を考えたきっかけは何ですか?

元々スキーが趣味で、冬場は白馬とか長野県内によく来ていたんですけど、妻と結婚してから夏場もちょこちょこ遊びに来るようになって、山とかを見ていて、「こういう自然が多いところに住みたいな」っていう思いが強くなりました。

昔から、仕事を引退する頃には地方に移住しようかなと思っていたんですけど、妻といろいろ話しているなかで、体が元気なうちに動くのがいいのかなって。
あとはちょっと勢いみたいな感じで、「じゃあ行くか」って。思ったよりも時期が早まりました。​

候補地も県内いくつかあって、上田市、東御市、須坂市、大町市、松川村、池田町、安曇野市、塩尻市とかを考えていました。(※1)
松本市に絞った理由は、夫婦2人とも関西に実家があるので、アクセスがしやすいっていうのがありました。
あとは程よく都会であることですかね。

実際にアクションを起こし始めたのは、移住する1年前、2018年くらいからですかね。
移住セミナーに参加したり、物件探しを始めました。

(※1 長野県の市町村については、こちらのサイト<外部リンク>を参考にしてください。)

Q. どのように情報収集しましたか?

名古屋で開催された移住セミナーに参加したことがあります。(※2)
各市町村のプレゼンを聞いて、最後に興味のあるところで質問とか詳しい話を聞きました。
もうセミナーに参加した時点である程度思いは強かったので、参加してから1~2か月で物件探しとかに動き出したと思います。

今まで松本市には何度も遊びに来ていて、ある程度雰囲気は分かっていたので、移住すると決めてからは、下見というよりは事前にネットで見た物件の内覧で来た感じです。
ただ、物件を見る時、駅からの距離とか、騒がしい場所じゃないかどうかを気にして見ていました。
名古屋で住んでいた場所が幹線道路沿いでうるさかったので、そこが気になっていたんです。

​(※2 松本市は、都市部の会場で行われる移住セミナーに年に数回参加しています。今年度のイベント情報過去のセミナーについて。)

Q. 移住後のお仕事について教えてください。

仕事は決めずに移住して、半年くらいゆっくりしてからと思っていたんですけど、そう言っている間にコロナが流行り始めてしまって…
就職活動を始めてもなかなか仕事が見つかりませんでした。
当初は「探せばすぐ見つかるかな」くらいに思っていたんですけど…
元々IT関係の仕事をしていたので、同じ職種であれば割と早く転職はできたと思います。ただ、せっかく環境を変えたくて移住をしたのに同じ仕事をするのはちょっと、とあえて同じ職種は選びませんでした。

妻は派遣会社に登録して、事務の仕事をしていました。

実は若い頃から、いつか農業をやりたいと思っていたんですが、移住した当時は全然考えていなくて、まだまだ先かなって思っていたんです。
でも就職活動が難航する中で、たまたま農業についての案内をもらったことがきっかけで、「やってみるか」って思いました。
それで、安曇野市豊科(※3)にある生産組合(農事組合法人)にアルバイトとして働くことになりました。
組合に所属している兼業農家の方が所有している畑をお手伝いしたり、年配の方から「自分で畑の面倒を見られなくなったから」と委託されることもあるので、そういった畑で仕事をしています。
育てるものは米とか葱とかが主ですね。
全くの未経験でしたが、熟練の方に日々教わりながらやっています。
アルバイトとはいえシフト制ではなくて、基本的には土日も関係なく毎日出ます。
でも休みたいときは事前に言えば自由に休めますし、雨が続いちゃったりすると畑に入れなくてずっと休みになっちゃったりもします。
あと冬の間、1月2月とかはほとんど仕事がないですね。ただ、ビニールハウスの中でできる作業もあるので、1週間に1回集まることもあります。

― 通勤方法は?
オートバイです。
場所的に公共交通機関で通勤するのが難しかったので、オートバイを買いました。
元々オートバイは若い頃乗っていましたし、燃料費も安くて、あとは車だと農地のところに置いているとドロドロになっちゃうので。
車は妻と1人1台ずつ持っていますが、雨が降ったり、冬場に気温が氷点下になる時には通勤にも使います。

― 収入面はどうですか?
移住前に比べると、贅沢はできなくなったかなと。
足りない時は貯金を崩しながらやっています。
最終的には自分が社員転換できたらいいなと思っています。

― 農業の大変さ、喜びって何ですか?
やっぱり自然相手なので、去年良かった品種でも今年はうまいこといかなかったりします。
そのぶん、収穫するときは嬉しいですね。出来がいいと値段も上がるし。
そういう時は、「自分がうまいことやったから」って誇らしい気持ちになります。
うまいことやらないと腐ったり、病気になっちゃったりするので。
思っていたより早く農業を始めることになりましたが、結果的に体が元気なうちからできて良かったです。

(※3 安曇野市豊科(あずみのし とよしな)。松本市の北側に隣接する安曇野市の地区。松本市の中心市街地から車で約30分。)

矢代さん

▲お仕事で田植えをする矢代さん

​Q. ご自宅の物件について教えてください。

今住んでいるのは賃貸の一軒家で、JR大糸線(※4)の駅から徒歩10分くらいの場所にあります。
当初は公共交通機関を使うことを考慮して、駅から近い物件を選びました。
そんなごみごみもしていないし、かといって田舎でもないし、ちょうど中間くらいの場所で気に入っています。​

(※4 松本市の松本駅から新潟県糸魚川市の糸魚川駅に至る鉄道路線)

Q. 町会に加入していますか?

町会(※5)には加入しています。不動産会社さんからも案内がありました。
町会活動は、2~3ヶ月に一回の公園清掃とかがありますね。
班長っていう役職も回ってきてやったことがあります。
今まで住んでいた地域では、そういったことはやったことが無かったですが、地方ではあるんだろうなとは思っていたので、特に負担には感じていません。
逆にご近所さんの顔をちゃんと知ることができたし、野菜をあげたりもらったりして良好に過ごしています。

​(※5 松本市では「町会」と呼ばれる居住地区の区域内の世帯で構成される自治組織があります。町会ごとに特色ある活動が行われており、集会は月1回という町会もあれば、年1回という町会もあります。活動内容や頻度は、所属する町会により異なります。町会の詳細はこちら

Q. 移住後に増えた支出はありますか?

灯油代が増えました。ファンヒーターとか暖房の他にも、給湯も灯油なので。
車のガソリンを入れる度に、ポリタンクに入れて灯油も買ってくるので、結構大変です。

Q. ​​移住後にギャップを感じたことや、不満足ポイントはありますか?

もっと夏場は涼しいものだと思っていました。思ったより暑いです。
名古屋とかと比べたらまだ全然、からっとしていて夜になれば涼しくなるんですけど。
特に今農業で外での作業をやっているので、日陰に入れば涼しいけど、日向での作業が大変です。

その他には特に無いかな。
観光で松本に来ていた時のイメージと、セミナーとかで聞いた話と、実際がそんなに乖離していなかったので、個人的には大きなギャップは無かったです。

不満足ポイントは、都会暮らしが長かったこともあって、公共交通機関が不便に感じてしまいます。
今まで車で通勤したことが無くて、職場を選ぶ時も公共交通機関でのアクセスを基準に考えていたので、もっと充実していれば選択肢も広がったかなって。
お酒が結構好きで飲みに行ったりするので、そういう時ちょっと不便かなって。終電早いし、本数も少ないし。

​​Q. 移住後の満足ポイントや、生活の楽しみはありますか?

やっぱり自然が豊かで、水が美味しいところですかね。普通の水道水で十分おいしいですから。(※6)
あと夏場の昼間は暑いけど、夜が涼しくなるところ。
都会にいるときはずっと1日中エアコン入れっぱなしで、夜でも入れないといけなかったですけど、今は窓を開けて寝れば涼しいです。
あとは、今まではずっとアパートとかマンションに住んでいましたが、それと比べて、同じ家賃でも大きい庭付きの家に住めていること。
東京で一軒家を借りるなんて到底できないような金額で住めています。

生活の楽しみは、定時で仕事が終わって帰って来られること。家で晩ご飯が食べられるっていいですよね。
移住する前は大きい会社にいたので、なかなかできなかったです。
移住してから、人間らしい生活を送れている感じがします。

​(※6 松本市の水道水についてはこちらの動画<外部リンク>をご覧ください。)

矢代さん

▲キャンプを楽しむ矢代さん

Q. お気に入りの場所はありますか?

毎日通勤で通っている梓川(※7)添いの河川敷です。ちょうど常念岳(※8)が見えるんです。
出勤するときは、北アルプスに向かってオートバイを走らせる感じになるので気持ちいいです。

(※7 松本市の北西に位置する槍ヶ岳を源に、奈川渡ダムを経て南へ流れ、松本市内で奈良井川(ならいがわ)と合流して犀川(さいがわ)に名前が変わります。)

(※8 飛騨山脈南部の常念山脈にある標高2,857mの山。山体すべてが長野県に属し、松本市と安曇野市にまたがる。常念山脈の主峰。日本百名山のひとつ。)

オートバイ

▲矢代さんのオートバイと北アルプス

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