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歩いてみたい城下町整備事業
城下町まつもとの歴史・沿革
松本が町として形成されたのは、天正年間に小笠原貞慶が深志城を松本城と改め、本丸を中心として城下町の基本的な形を作り、城下と町家の区別をはっきりさせ、城下町の原型を築いた時です。その後、石川数正、康長が本格的な城郭の造営と城下町の整備を行い、善光寺街道(北国西街道)・伊那街道(三州街道)・糸魚川街道(千国街道)の中継点となる宿場町としても栄えました。
明治期には、筑摩県の県庁が置かれましたがしばらくして廃止され、片倉製糸を中核とする蚕糸業が栄え、商工業都市としての色彩を強めました。戦後は新産業都市の指定が転機となって電気・機械・食料品を中心に発展しました。
教育・文化においては、明治初年の学制発布当時の就学率は全国一といわれ、国の重要文化財である旧開智学校や師範学校、松本中学などが次々と建設されるほど、伝統的に教育を重んじる気風がうかがえ、文教レベルの高い都市として知られています。
長らく中南信地域の政治・経済・文化の中心地として、また、「商都松本」と呼ばれ広域商業拠点として発展してきましたが、近年の経済状況等の変化による中心市街地の空洞化や高齢化が進んでいることから、魅力あるまちづくりに向けた取り組みが進んでいます。
歩いてみたい城下町整備事業
中心市街地のまちづくり事業は、中町地区・下町地区・お城東地区・中央東地区・お城周辺地区の5地区で行っており、それぞれの地区の特徴を活かした整備を地区ごとに行ってきましたが、平成22年度に5つのまちづくり推進協議会が手をとり合って、「歩いてみたい城下町まちづくり連合会」が設立されました。
これにより、街なみ環境整備事業の対象5地区を「歩いてみたい城下町地区」として定め、一体的なエリアとして整備することで、松本駅から松本城までの周辺商店街への回遊性を高め、地域の活性化と居住環境の向上を図るとともに、松本城や城下町の歴史を大切にしながら魅力あるまちづくりを行なうものです。
事業区域
整備を行っている位置、区域をご覧いただけます
地区 | 面積(ha) |
---|---|
中町 | 6.2ha |
お城下町 | 7.9ha |
お城の東 | 17.4ha |
中央東 | 8.5ha |
お城周辺 | 44.0ha |
各地区の特徴
平成元年から蔵のあるまちづくりを行っている地区です。
大正ロマン等のコンセプトに上土、緑町、縄手の三町が一体的にまちづくりを行っている地区です。
旧善光寺街道沿いにある東町と夜の飲食店街のうら町を中心としたまちづくりを行っている地区です。
水と人形のまちをコンセプトにまちづくりを行っている地区です。
お城周辺地区
お城周辺地区は、ちょうど三の丸にあたる上級武士地になっており、現在は松本城を中心にオフィス街から住居区域まで特色の異なる15の町会から成り立っています。お城周辺の15町会では、近年の空洞化や高齢化に対する危機感から、将来のまちづくりについて話し合いをしてきました。
平成21年度にお城周辺地区まちづくり推進協議会を設立して、歴史的背景を活かした三の丸の個性的な魅力あるまちづくりに取り組むためにまちづくりを行っています。
事業年度
平成22年度~平成32年度
主要経過
- 平成22年度 歩いてみたい城下町まちづくり連合会設立
- 平成23年度
歩いてみたい城下町地区基本方針策定
歩いてみたい城下町地区整備計画策定
高砂通り高質化、北馬場通路整備 - 平成24年度 高砂通り高質化、市道1515号線(土井尻)高質化
- 平成25年度 市道1531号線(北馬場)高質化、市道1515号線(土井尻)高質化
- 平成26年度 市道1531号線(北馬場)高質化
- 平成28年度 市道2030号線(宮村町)高質化
- 平成29年度 市道2030号線(宮村町)高質化、市道2028号線(飯田町)高質化
整備事例
整備計画に基づき、歩いてみたい城下町地区内の街なみ整備、道路の高質化、通路整備等を進めています。
北馬場通路
高砂通り
土井尻の通り
市道1531号線(北馬場)
市道2030号線(宮村町)
活動の様子
歩いてみたい城下町まちづくり連合会では、各地区の個性を尊重し、生活環境の向上や周辺区域との連携による地区の活性化に関する取組みによりまちづくりを推進しています。
三の丸地区まちづくり勉強会
長岡のまちづくり勉強会
岐阜市先進地視察研修
富岡市先進地視察研修
女鳥羽川ワークショップまち歩き