「第23回国連軍縮会議in松本」≪第2日≫

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更新日:2011年8月12日

全体会議4:軍縮会議と兵器用核分裂性物質生産禁止条約交渉の展望


議長:阿部信泰
    軍縮・不拡散促進センター所長
発表者:アレンド・メルブルク
     核分裂性物質パネル委員
     ダイ・フワイチェン
     中国外交部軍備管理軍縮局副所長
     ヘルムート・ホフマン
     軍縮会議ドイツ政府代表部大使・グローバル軍縮事項担当大使
     須田明夫
     軍縮会議日本政府代表部大使
     カリル・ウル・ラーマン・ハシュミ
     パキスタン外務省軍縮課長

全体会議5:原子力の平和利用をめぐる喫緊の課題

会議5

会議5


議長:アルフレド・ラベ
    駐オーストリア・チリ大使兼ウィーン国際機関チリ政府代表部大使
発表者:「原子力安全をめぐる課題の再検討」
     鈴木達治郎
     内閣府原子力委員会委員長代理
     「原子力安全と医師の視点」
     菅谷昭
     松本市長
     「2012年核セキュリティ・サミットに向けた準備」
     白芝娥(ペク・チア)
 菅谷市長は、チェルノブイリ原発事故医療支援の経験を通して、原子力安全と医師の視点から、原子力災害における放射線被曝の長期的課題について発表され、「自然災害と原子力災害は全く異なる」ということを強調され、我々人類は、「産業・経済」の発展よりも、「命」を大切にすることに重きを置いた政策を進めるべきではないかと訴えられました。
【菅谷市長 発表原稿】
原子力安全と医師の視点
―原子力災害における放射線被曝の長期的課題―
(チェルノブイリ原発事故医療支援の経験を通して)
松本市長  菅谷 昭
「原子力の平和利用」につきましては、 1953年12月8日、国連総会において当時のアメリカ合衆国大統領アイゼンハワーが、「Atoms for Peace」と提唱され、その4年後の1957年、原子力の平和利用を促進し、軍事利用に転用されないために、国際原子力機関(IAEA)が設立されたことについては、皆さん既にご承知のとおりであります。
さて、「核の平和利用」につきましては、今日まで、IAEAは、まずは人命の尊重を第一に、併せて環境への影響を最小限に抑える中での、原子力発電への対応を求めてまいりました。
この間、チェルノブイリやスリーマイル島での事故など、大小を含め、原子力発電所に関連する事故が多発をしておりますが、世界各国ではこれらの経験を極力生かしながら、安全な原子力発電所の運営に向け、全力で取り組んできております。
そのような中、去る3月11日の東日本大震災に伴い、福島第一原子力発電所において「レベル7」に該当する大惨事が発生し、今尚、国を挙げて必死の対応を余儀なくされております。
私は、チェルノブイリ原発事故による健康被害に苦しむ子どもたちの治療のため、 1991年以来、甲状腺外科の専門医師として、ベラルーシ共和国における医療支援活動に従事してまいりましたが、日本において同じような悲劇が発生することなど、全く予想しておりませんでした。
チェルノブイリ事故では、事故後5年が経過する頃より、小児の甲状腺癌が急激に増加し始めてまいりました。
そして異常な癌発生の増加傾向は、事故後10年目の1995年には、ピークに達しました。
特に、最も高度に汚染されたゴメリ州では、事故前後の11年間における小児甲状腺癌の患者数を比較すると、事故後には130倍にもなりました。
私は甲状腺疾患の専門医として、このような状況を看過することができず、1996年、ベラルーシ共和国での長期滞在による医療支援を決意し、それまで勤務していた信州大学を退職し、単身、汚染地に赴きました。
現地では、首都ミンスク市の国立甲状腺癌センターや、ゴメリ州ゴメリ市の州立癌センターなどで、小児甲状腺癌の外科治療を中心に、併せて汚染地区における術後小児家庭訪問検診や、住民の健康相談等の支援活動を、5年半にわたって実施致しました。
私は、この医療活動を通じて、汚染された土地に生きる人々、とりわけ子どもたちとその両親や家族の悲しみ、そして苦しみに直面いたしました。
それは、原子力災害が発生したらどのような事態が生ずるのかという現実を、いやおうなくつきつけられた日々でもありました。
今回の福島第一原発の事故が発生した時、私の頭にすぐさま思い浮かんだのは、チェルノブイリ事故による被災児童や住民たち、さらには、今なお継続する汚染大地の悲劇のことでありました。
奇しくも、今年はチェルノブイリ事故から25年が経過するという節目の年に、日本で再び「レベル7」という最大規模の原発事故が発生してしまいました。
ベラルーシ国内の汚染地域では、この25年間に様々な疾患が表面化してきています。
IAEAは報告書の中で、チェルノブイリ事故による健康障害として、唯一小児の甲状腺癌をこの事故の影響として認めていますが、汚染地ではがん以外にも、子どもたちにおいて、風邪などの上気道感染にかかりやすくなったり、また疲れやすかったりという症状と、血液検査の上でも免疫機能の低下を疑わせる所見が得られており、加えて貧血の子どもたちが増加していることも事実であると、現地の小児科医たちから聞いております。また、周産期医療の面からも、産科の医師たちによって異常が指摘されております。
彼らによれば、ここ10年余りで、早産や未熟児の出産が非常に増加しており、これは医学的には「低出生体重児」と言われています。このような病態は、胎児の子宮内発育遅延と極めて密接な関連があるとされております。
この他にも憂慮される深刻な問題として、放射性セシウムの体内蓄積が確認されております。
セシウム137の半減期は30年で、体内動態としては、主に全身の筋肉に取り込まれると言われており、この放射性物質による持続的な放射線被曝が、前述した様々な健康障害を招いている可能性は、現時点では科学的に証明されていませんが、否定できないものと考えられます。
いずれにしましても、軽度から中等度に汚染された地域で長期にわたり居住し、その地で生産された農畜産物を摂取することによる健康への影響は、容易に推しはかることはできません。
また、事故後、強制退去の地域とされた30キロゾーン内は、25年経過した今も、汚染の程度が極めて高く、人が住むことはできない状況であります。
 ここで放射線被曝のうち、内部被曝について若干触れたいと思います。
内部被曝は放射性物質を体内に取り込むことにより、放射性核種が放出する放射線による被曝であります。
しかし、生体内、特に細胞レベルや組織レベルでの様々な核種の代謝動態に関する科学的証明は、今なお不十分であり、したがって、内部被曝の実体は未だよくわかっておりません。 
このことが、放射線被曝の安全性の問題を複雑にしているわけですが、小児や胎児が放射線に対する影響を受けやすいことは明らかな事実であります。
私は、ベラルーシ共和国での5年半にわたる医療支援活動後、2001年、今から 10年前に帰国して以来、多くの機会を通じて、“自然災害と原子力災害は全く異なる”ということを申しあげてきました。
自然災害の場合は、被災された方々には大変お気の毒でありますが、皆で力を合わせれば、たとえ時間がかかろうとも、必ず復旧・復興する日がやってきます。
ところが、原子力災害では、放射線被曝や土壌・食品・水など、放射性物質による環境汚染のため、その地に暮らし続けること自体が不可能になってしまいます。
もちろん汚染の程度にもよりますが、たとえ軽度の汚染地で暮らす場合であっても、住民の方々は将来における放射能障害に対する不安にさいなまれ、悩み続ける日々を送らざるをえず、肉体的にも精神的にも大きなストレスとなり、この影響は計り知れないものがあり、まさに「命の危機」との戦いとなります。
 以上、これまで述べてきましたように、ひと度原子力災害に見舞われますと、汚染当事国におきましては、単なる健康被害への長期にわたる問題だけでなく、国の産業経済の発展や国民の社会生活における不安など、負の連鎖的影響として、極めて重大、かつ深刻な事態に直面し、長期間、そして場合によっては、何世代にも及ぶ負荷的要因が、国の行く末を左右しかねないことも予想されます。
 日本は今後、福島の原発事故を徹底的に検証し、得られた様々な情報を世界に広く発信すると同時に、地球規模での「原子力エネルギー政策」の方向性について、足を踏みとどめ、再考していく時が到来しているものと考えられます。更に医療者の立場から敢えて申しあげるならば、我々人類は二者択一として、「産業・経済」を優先するのか、あるいは「命」を優先するのか、今まさにその岐路に立たされているのではないかと、ひそかに危惧するものであります。

全体会議6:核兵器禁止条約:願望から交渉へ


議長:山本武彦
    早稲田大学教授
発表者:「交渉に向けた政治的プロセス」
     川崎哲
     ピースボート共同代表
     「条約の検証に関する課題」
     ジェームズ・アクトン
     カーネギー国際平和財団研究員
     「政府の視点」
     イ・グスティ・アグン・ウェサカ・プジャ
     ウィーン国際機関インドネシア政府常駐代表

松本蟻ヶ崎高校 書道ガールズパフォーマンス

書道1

書道2


 最初に、真っ白な紙に、雑巾を使って虹を描きました。
 次に、2枚のパネルに、「共に生きる」、「Peaceful World」の文字をスタンディングによる書道で披露をしました。
 最後に、この場での発表が最後となる3年生6名が、虹の上に「絆」、「愛」、「夢」の三文字を、篆書・楷書・隷書で力強く書きました。

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