松くい虫被害を防ぐために
ページ番号:817-300-665
更新日:2019年8月27日
私たちの暮らしに深く関わってきたマツ。この大切なマツが松くい虫被害の猛威にさらされており、最近では庭木や公園、史跡のマツ等にも被害が及んでいます。
市では、松くい虫被害から守るため、防除対策に取り組んでいます。皆さんのご理解、ご協力をお願いします。
松くい虫とは?
「松くい虫」という昆虫がマツを枯らしているわけではありません。病原体となるマツノザイセンチュウという微小な生物をマツノマダラカミキリという昆虫が健全なマツに運び、マツを枯らしてしまう伝染病です。正式には「マツ材線虫病」といい、アカマツやクロマツ、ゴヨウマツも感染します。
マツノザイセンチュウ(病原体)
長さ1ミリメートル足らずの小さな線虫がマツの材内に侵入して爆発的に増殖し、マツは水を吸い上げられなくなることなどにより枯れてしまいます。
マツノマダラカミキリ(媒介昆虫)
体長3センチメートルほどのカミキリムシの一種で、健全な松へマツノザイセンチュウを運びます。
松くい虫被害のしくみ
マツ枯れのメカニズム
松くい虫被害の対策
区 分 | 内 容 | 方 法 | 実施時期 |
---|---|---|---|
被害監視 | 被害木調査 | マツ林を見回って、被害拡大の元となる被害木をいち早く見つけます。 | 通年 |
予 防 | 予防散布 | ヘリコプターや地上からの噴霧器により薬剤を散布し、羽化脱出したカミキリの成虫を駆除することで、被害のまん延を防止します。 | マツノマダラカミキリの発生直前から初期(6月中旬~7月中旬)に実施します。 |
樹幹注入 | 健康なマツの木に穴を開け、線虫の増殖を防ぐ薬剤を注入し、松枯れを予防します。 | 薬剤が注入しやすい冬季(11月~翌年3月上旬)に実施します。 | |
駆 除 | 伐倒駆除 | 松くい虫被害により枯死した木を伐倒後、ビニールで包んで薬剤によりくん蒸し、松材の中にいるカミキリの幼虫等を駆除します。 | 枯れてから、翌春マツノマダラカミキリが羽化脱出する前(6月中旬)までに実施します。 |
森林整備 | 樹種転換 更新伐 |
所有者や地域の合意形成を図り、マツ以外の樹種の転換を計画的に行います。 | マツノマダラカミキリの活動期間外の10月~翌年3月下旬までに実施します。 |
※市で駆除できない場合があります。(庭木のマツや被害木の近くに建造物(お墓や家屋等)があり、伐倒作業の際に破損する恐れがある場合等)
※防除薬剤の選定および使用方法については、森林組合、または造園業者等にご相談ください。
被害状況をパトロール
無人ヘリコプターによる予防散布
伐倒駆除
樹幹注入
松くい虫の被害にあってしまったら
被害にあったマツを助ける方法はありません。被害木を適切に処理しないと、さらに松くい虫の被害が広がってしまいます。また、そのまま放置すると、枝折れや倒木などの恐れがあり、大変危険です。
庭木や社寺、墓地などの被害木処理は、市では行いませんので、駆除業者にご相談のうえ対応をお願いします。
なお、市では、被害木の処理費用の一部を補助しています。
被害木駆除業者のご案内(参考)
被害木の処理については、下記業者等にお問い合わせください。
令和元年度、市が伐倒駆除を依頼している業社一覧です。下記以外の業者へもご依頼いただけます。
番号 | 商号・名称 | 代表者氏名 | 郵便番号 | 所在地 | 電話 | FAX |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | (有)村山興業 | 村山 保 | 390-1131 | 長野県松本市今井3059-6 | 0263-59-2907 | 0263-50-3208 |
2 | (有)信州緑地 | 八木澤 清隆 | 390-0827 | 長野県松本市出川2丁目16番14号 | 0263-29-1818 | 0263-29-1188 |
3 | 作庭舎深山園(有) | 塩原 健 | 390-1401 | 長野県松本市波田9820-4 | 0263-92-3022 | 0263-92-7552 |
4 | 横山木材(有) | 横山 登士 | 390-0314 | 長野県松本市岡田伊深243-1 | 0263-46-2136 | 0263-46-0192 |
5 | (有)美景 | 川上 武志 | 390-0837 | 長野県松本市鎌田2-3-30 | 0263-26-3656 | 0263-26-3652 |
6 | (有)レックプランニング | 関 喜代人 | 390-1241 | 長野県松本市大字新村字原田2933-11 | 0263-48-3471 | 0263-48-3472 |
7 | 松本広域森林組合 | 吉田 満男 | 399-8102 | 長野県安曇野市三郷温4000 | 0263-77-2413 | 0263-77-2635 |
松本市松くい虫被害対策基本方針
市では平成24年度に「松本市松くい虫被害対策基本方針」を策定し、守るべき松林と周辺松林、その他の松に区分し、それぞれに応じた対策を進めて来ましたが、平成30年度より、一部改定しました。
松本市松くい虫被害対策基本方針(平成30年度改定版)(PDF:7KB)
市内の松くい虫被害発生状況
平成16年に島内地籍において、初めて被害が確認されて以来、被害区域が拡大しています。特に市の北部地区(四賀、島内、岡田、本郷)では、被害がまん延しています。
また、被害のなかった西南部でも、被害の発生が確認されています。
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