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第22回松本市平和祈念式典

ページ番号:500-012-183

更新日:2017年8月15日

 終戦記念日の8月15日、あがたの森公園で、「第22回松本市平和祈念式典」を挙行しました。
 800名余の市民の皆さまにご出席いただき、平和祈念碑に献呈された折鶴を前に、平和への誓いを新たにしました。
 また、同会場内において、核兵器の一日も早い廃絶を願い、長崎原爆資料館からお借りした写真パネル41枚を展示し、当時の惨劇を真剣な表情で見入っていました。

式次第

  1. 開会
  2. 式辞   松本市長 菅谷 昭
  3. あいさつ 松本市議会議長 上條 俊道 様
  4. 来賓紹介
  5. 折鶴献呈
  6. 黙とう
  7. 平和都市宣言 朗読
  8. 広島平和記念式典参加中学生の感想発表
  9. 平和へのメッセージ
  10. 平和合唱
  11. 閉会

市長式辞

 幾多の尊い犠牲を重ね、数限りない深き悲しみの中で迎えたあの暑い夏から、72回目の夏が巡ってまいりました。

 本日ここに、多くの市民の皆さまのご参列、並びに、ご来賓各位のご臨席のもと、第22回松本市平和祈念式典を挙行するにあたり、あの苛烈を極めた戦いの中で、ひたすら祖国を思い、最愛の家族を案じつつ戦場に赴き、遠い異郷の地で亡くなられた多くの方々、さらに空襲による戦火の中で、また、原子爆弾による核の炎の中で、お亡くなりになられた多くの方々の御霊に対し、謹んで哀悼の誠を捧げます。

 戦後、我が国は、祖国を愛する、あまたの先人の皆さまのたゆまぬご努力により、悲惨な廃墟の中から、そして深き悲嘆と絶望の淵から、産業・経済の飛躍的な進展など、めざましい発展を遂げるとともに、国際社会においても、平和を希求する国家として、世界恒久平和の実現を訴え続けて参りました。

 一方、世界に目を向ければ、ソフトターゲットへのテロの脅威、緊迫する中東・北朝鮮情勢、継続される核兵器の開発など、今なお恒久平和への道のりは依然として遠いものがあるのが現状でございます。

 このような中、明るい兆しとして、本年7月、核兵器の開発や保有、使用などを法的に禁止する初めての国際条約、核兵器禁止条約が採択されました。ただ、核保有国が参加しないこと、加えて唯一の被爆国である日本が交渉から脱退したことなどの課題はありますが、本市も加盟している平和首長会議会長である松井一實広島市長は声明の中で、「核兵器の廃絶に向けた新たな進展を意味するものとして歓迎するとともに、我々が取り組むべき次の課題として、核保有国やその同盟国を含むすべての国の条約締結を促進すること」と述べております。

 このように、世界で唯一の被爆国であり、加えて東京電力福島第一原子力発電所の大規模災害により、さまざまな形で国民の生活が脅かされ、今もなお、多くの皆さまが混迷と不安と失意の中での生活を余儀なくされている我が国が、核兵器の廃絶や、戦争の無い平和な社会の実現について、世界各国に向け訴えていくとともに、一人でも多くの方々に、今まさにおこっている事実を伝え続け、恒久平和を訴え続けていくことが、私たちに課せられた使命であると確信するところであります。

 また、私は、この8月7日から10日にかけて長崎市において開催された、第9回平和首長会議に参加してまいりました。今回は、「核のない世界」の実現を目指して、~2020年に向けて、今、私たちができること~をテーマとして、27カ国174都市などが参加し、都市としての平和・軍縮に向けた取組みや若者の役割などについて意見交換を行い、併せて長崎原爆犠牲者慰霊平和祈念式典への参加も含め、改めて核兵器廃止の思いと世界恒久平和への信念を、一層強くしたところでございます。

 さて、松本市は、本年、市制施行百十周年という節目を迎えました。この百十年という長い歴史の中で、戦後の苦難を乗り越え、北アルプスの山並みと松本城の風姿に象徴される美しいまちとして、着実に発展を遂げてまいりました。これも偏に、苦節、幾星霜を歩まれ、故郷松本を愛する、あまたの先人の皆さまのご努力の賜物であり、ここに改めて深甚なる敬意を表する次第でございます。

 私たち松本市民は、平和を希求する市民の、崇高な意思を世界に向けて発信するため、昭和61年9月25日に平和都市宣言を行いました。昨年、30周年を迎え、これまで行ってきた本式典や平和の集いなどの平和推進事業に加え、なにより次代を担う若い世代の育成のため、親子でご参加いただく親子平和教室の開催や、大学生など若者が参加する「松本ユース平和ネットワーク」の立上げ、長崎市の大学生との交流や、平和に関するワークショップの開催にも取組んでまいりました。

 また、本市では、この4月、平和への取組み姿勢を明確にし、平和行政をさらに推進するため平和推進課を設置いたしました。これは、平和都市宣言30周年を契機に、これまでの取組みを次代につなげ、平和を創る松本を実現するためであり、戦後72年が経過し、戦争を体験した世代の高齢化が一層進み、戦争の記憶が急速に失われつつある中、「戦争の悲惨さ」や「幾多の尊い犠牲が存在したこと」を次の世代に引き継ぐとともに、子どもや若者から高齢者までの幅広い世代が、「平和の大切さ」を考え、平和の連鎖を広げる取組みを進めてまいります。

 本日、ご参列いただいた皆さまにおかれましても、一人ひとりが平和について永続的に関心を持ち、生命の尊さを知り、人を思いやることを、家庭で、学校で、職場で、そして地域で、実践していただくことを切にお願いするものでございます。

 そのような命を大切にする、人を思いやる身近な取組みが、やがては、民族・宗教・政治の枠を超えた、真の世界恒久平和の実現に必ずや結び付くものと考えております。

 本日の式典には、8月6日に開催された広島平和記念式典へ参加し、被爆者の体験談などを通じ、戦争の恐ろしさ、愚かさ、空しさ、そして、平和の尊さを、自らの五感をもって実感していただいた市内中学生の代表の皆さんや、次代を担う多くの若者たちが参加されていることは、何にも増して、誠に心強く思う次第でございます。

 本日は、まさに平和の願いを伝えるかのように、その枝葉を大きく広げている、広島市から贈られた二本の「被爆アオギリ」と、昨年、長崎市から贈られた「被爆クスノキ」の下、洞澤今朝夫先生製作による平和祈念碑に折鶴が献呈されますが、その折鶴は、小中学生の皆さんをはじめ、ご遺族の方々まで、年代を超え、多くの市民の皆さまが、平和への想いを込め、一羽一羽、丹念に折られたものであります。

 私たち松本市民は、折鶴と平和祈念碑を前に、今後とも平和を希求し、その実現のため、地道ではあっても、たゆまぬ努力をしていくことを、ここに改めて誓います。

 結びに、本式典の運営にあたられました実行委員会の皆さんに心から感謝を申しあげ、式辞といたします。

平和へのメッセージ

 1945年8月6日午前8時15分、広島の地に世界で初めて原子爆弾が投下されました。たった一発の原子爆弾は、一瞬にして14万人もの尊い命を奪い、広島の人々の暮らしを一変させました。

 先日、私たちは広島を訪れ、被爆者の方からお話を聞く機会を与えていただきました。

 「あの日のことは、思い出したくない記憶 だ…。でも、あのようなことは二度とあってはならない。そのために自分にできることは何かと考え、ピースボランティアの活動をしている。」

 そう言って、戦争当時6歳だったその方は、私たちに話を聞かせてくださいました。

 行方のわからなくなった祖母を探しに、原爆で焼け焦げた広島の街の中をお母さんと一緒に歩き回った時のこと。辺り一面に死体が転がっていたので、手を合わせながら死体をまたいで渡ったそうです。そして、その時に嗅いだなんとも言えない「嫌なにおい」について「人も動物も植物も建物も、広島のすべてが焼き尽くされたにおいだ。」と感じたそうです。

 70年以上経った今でも、後遺症に苦しんでいる人や、あの日のことを考えると眠れない日もあるという人がいるということを聞き、戦争が残した悲しみの大きさを知りました。

 これから先心配されるのは、原爆投下後に生まれた人が増えていく中で、原爆の恐ろしさが風化されてしまうのではないかということです。ですから、今回聞いた貴重な体験談を、一人でも多くの人に伝え、事実を語り継いでいきたいです。

 「この平和をつないでいってほしい」と、その方は、私たち一人ひとりに平和のバトンとして「折鶴」をくださいました。たくさんの人々の命を奪う戦争を二度と起こしてはならない。そして、「自分達にできることは何か」を考えることが平和につながっていくのだと、その「折鶴」を見て強く感じました。

 今日、わたしたちは、平和への新たな一歩を踏み出します。平和な社会を実現していくために、次の二つについて実践していくことをここに宣言します。

○「命」の重みを深く知り、「命」あるものすべてを大切にします。

○お互いの違いを認め合う柔軟な心を持ち、多くの人々との交流を深めていきます。

平成29年(2017年)8月15日

広島平和記念式典参加者代表  松本市立山辺中学校2年  小林 雅英 ・ 丸山 虹 

お問い合わせ

総務部 行政管理課・平和推進課
〒390-8620 長野県松本市丸の内3番7号(本庁舎2階)
電話:0263-33-4770 FAX:0263-33-1877

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