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1 殿村遺跡調査事業の概要

ページ番号:809-383-110

更新日:2018年7月3日

殿村遺跡の保存と総合調査について

殿村遺跡の発掘と保存

殿村遺跡から見つかった中世の造成跡
殿村遺跡から見つかった中世の造成跡

殿村遺跡は、四賀地区の会田にある遺跡です。平成20年に四賀小学校建設計画によって初めて発掘調査が行われ、室町時代(15世紀~16世紀)を中心とした大規模な造成跡から、石垣や石列、礎石建物跡、瀬戸産や中国産の陶磁器、茶道具など、貴重な遺構・遺物が多数見つかりました。この成果により、学校建設予定地を変更して遺跡は現地保存されることになりました。
松本市教育委員会では、保存の決まった殿村遺跡について、将来的な史跡整備を進めるうえで必要となる遺跡の詳細な内容の把握と、学術的な位置付けを行うことを目的として、平成22年度から29年度まで8年計画で発掘調査を実施することとしました(現地調査は平成28年度まで)。

虚空蔵山麓の総合調査

虚空蔵山と会田宿の景観
虚空蔵山と会田宿の景観

殿村遺跡のある会田地区は、近世に善光寺街道会田宿が置かれるなど、信濃の東西南北を結ぶ交通の要所であり、またその山容の美しさから「会田富士」とも呼ばれる虚空蔵山は、古来人びとにとって信仰の対象となっていたようです。そのため、この地域には、狭い範囲に古い寺院や神社がいくつも集まり、古代から中世にかけて、山岳信仰から仏教や修験道へと広がりをみせた信仰の空間が広がっていたと推察されます。
その一角にある殿村遺跡の周辺にも、中世以前にさかのぼる寺院がいくつかあり、遺跡と密接に関わっていたと考えられます。また付近には、中世にこの地域を拠点とした会田氏の居館があったとも伝わっています。虚空蔵山中には、会田氏の築造と言われる大規模な山城跡もあり、いくつもの平坦地や石垣が残されています。
殿村遺跡は、いったい誰が何の目的で造ったのか。また、中世の会田盆地においてどのような役割を果たしたのか。その問いに答えるためには、こうした虚空蔵山麓の歴史を総合的に調査する必要があります。何より、虚空蔵山麓一帯には歴史的景観が良好に残されており、遺跡だけでなく、景観そのものが市民のかけがえのない財産とも言えるでしょう。
そこで、松本市教育委員会では、遺跡を対象とした考古学的な調査(発掘調査)だけでなく、歴史、民俗、自然など幅広い分野から一帯の調査を進め、虚空蔵山麓の歴史的景観を明らかにすることを目的として、本事業を実施することとしました。平成22年度以来、専門家6名による調査指導委員会の指導のもと、毎年地域の皆さんの協力を得ながら計画的に調査を進めています。

事業の主な内容

調査事業

  1. 殿村遺跡発掘調査(平成28年度まで・平成29年度報告書刊行)
  2. 虚空蔵山城跡調査(発掘調査・詳細地形測量ほか)
  3. 歴史資料調査(古文書・絵図などの資料調査と聞き取り調査)
  4. 景観調査(人びとの暮らしと自然環境との関わり)

普及公開事業

  1. 発掘報告会・講演会の開催(「殿村遺跡とその時代」ほか)
  2. 講演会記録集など冊子の刊行
  3. 発掘調査現地説明会の開催
  4. 速報展の開催(「発掘された松本」ほか)

平成30年度に実施する主な事業

調査事業

  1. 殿村遺跡第1~9次発掘調査総括報告書の作成
  2. 歴史資料調査(古文書などの資料調査と聞き取り調査)
  3. 地籍・地名調査

普及公開事業

  1. 「殿村遺跡とその時代9」の開催(平成31年1月開催予定)
  2. 講演会記録集の刊行

※最新の調査情報や開催行事の詳細については、随時お知らせします。

お問い合わせ

教育部 文化財課 史跡整備担当
松本市中山3738-1
松本市立考古博物館内
電話:0263-85-7064 FAX:0263-86-9189

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