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松本市は今年、市制100周年を迎えました。
節目の年の祝いとして、その永い歴史を見守ってきた松本平の仏像・神像「100体」を参集させて頂き、市民の皆さまと対面して頂く場を作りたい、と本展を企画しました。
仏像・神像はもとより信仰の対象であり、文化財ですが、その造形は私たちが心に描いてきた「愛と美」の一致した「かたち」であるともいえましょう。
荘厳な仏殿にまつられた国の重要文化財・県宝はもちろんのこと、たとえ何の指定を受けていない仏様であっても、地域の人たちによって守り継がれたもの。特に松本は廃仏毀釈の風が強く吹き荒れた大変な時期がありました。そして大きな戦争、生活のスタイルや土地がめまぐるしく変貌する中、心の拠として大切に祀り伝えられた仏様方です。存在すること自体が尊いと思います。それぞれのお顔は、人が本来持っている美しい気持ちをそのまま受け取られたように穏やかです。
さて、仏様方を深く心の眼で観て頂く、と同時に本展の意図をさらに確かなものにするために、日本画家・千住博の絵画作品「滝」を展示し、そこから生ずる静けさに耳を傾けるような空間を創出したいと念じ、構成しました。徹底して己を空しくし、ただ自然の現象としての滝をあらわすことに終始した作品です。観る人の心を映して、流れも響きも変幻することでしょう。荘厳なスケールで音を視覚化できる千住ならではの仕事です。
「愛と美」の一致する理想の空間の中で、一瞬の永遠を体感すること。この街の100年、引いては、己の来た道と行く末、変わっていくことの必要性と不変であるべきものの確認、という目論見をもって臨みました。ゆっくりご鑑賞頂ければ幸いです。
最後になりましたが、この企画にご賛同いただき、多大なご理解・ご協力そしてご尽力下さいました皆様に心より感謝申し上げます。ありがとうございました。
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